お互いに家庭がある関係を、W不倫と呼びます。片方だけが既婚である関係と、外から見れば似ているかもしれません。けれど、当事者の悩み方はかなり違います。
この記事では、何がどう違うのかを整理します。
1. どちらも動けない
片方が独身であれば、待つ側と待たれる側という形になります。少なくとも、動く可能性のある人がひとりはいます。
W不倫では、どちらも守るものを抱えています。そのため、関係が何年続いても状況そのものは変わらない、ということが起こります。
これは、気持ちが足りないから動かないのではありません。動く条件が、二人ぶん必要になるということです。ひとりが決意しても、もうひとりの生活が動かなければ、関係の形は変わりません。
2. 相手を責められない
「会えない」「連絡が返せない」という事情が、お互いによく分かってしまいます。
分かるからこそ、不満を言いにくくなります。自分も同じことをしているのだから、と思ってしまうからです。
ただ、言わなかった不満は、消えたわけではありません。溜まったものは、あとになって別の形で出てきます。急に冷たくなる、些細なことで責めてしまう、理由の分からない苛立ちが続く。そうしたご相談は少なくありません。
3. 会う調整が二重になる
自分の予定を空けるだけでは足りません。相手の家庭の予定も重なります。
会える日が決まりにくいというだけでなく、決まった予定が直前で流れやすいのもこの関係の特徴です。楽しみにしていた時間が消えることが繰り返されると、期待すること自体をやめてしまう方もいます。
4. 終わり方が決まらない
はっきりした区切りがないまま、連絡が減っていって自然に消えていく。W不倫では、この終わり方が多く見られます。
お互いに「別れよう」と言い出しにくいためです。言い出せば、相手の生活を否定することにもなりかねません。
ただ、区切りがないぶん、あとになって気持ちの整理がつきにくくなります。終わったのかどうかも分からないまま、何年も引きずってしまうことがあります。
では、どうすればいいのか
「別れるべき」とも「続けるべき」とも申し上げません。それはご自身で決めることです。
そのうえで、ひとつだけ提案があります。ご自身の側の条件を、言葉にしておくことです。
- この関係で、自分は何を得ているのか
- 何を我慢しているのか
- その我慢は、いつまでなら続けられるか
- もし相手の生活が変わらないとしたら、それでも続けたいか
相手に伝える必要はありません。頭の中だけで考えていると、同じところを回り続けます。書き出してみると、思っていたより答えが出ていることがあります。
おわりに
W不倫のご相談では、相手の気持ちを読み解くだけでは足りません。お相手の側の事情と、あなたの側の事情、その両方を見ないと、どの選択が現実的なのかが分からないためです。
ひとりで抱えて考え続けているなら、一度、外から整理してみるのもひとつの方法です。